山林価格の目安を調べる

路線価のない山林の市場価格の目安を立てるために、「不動産情報ライブラリ」を使う方法と「倍率方式(路線価図・評価倍率表)」を使う方法です。

それぞれの具体的な手順を詳しく解説します。

1. 「不動産情報ライブラリ」で過去の取引事例から調べる

国土交通省が運営するサイトで、実際に売買されたアンケート結果をもとにしているため、「実勢価格(実際に売れる金額)」に近いリアルな相場がわかります。

【調べる手順】

  1. サイトにアクセス

不動産情報ライブラリ」を開きます。

  1. 「不動産価格(取引価格・成約価格)情報の検索・ダウンロード」を選択
  2. 条件を指定する
    • 地域: 対象の農地山林がある「都道府県」「市区町村」を選択します。
    • 時期: できるだけ直近(過去1〜2年分など)を選びます。
    • 種類: ここで林地を選択してください。
  3. 一覧表示かダウンロードを選択

一覧が表示されたら、自分の所有する(または購入したい)土地と似た条件の物件を探します。

  1. 見るべきポイントは「取引総額」「面積(㎡)」です。取引総額を面積で割って「1㎡あたりの単価」を出します。
  2. 例: 取引総額100万円、面積5,000㎡なら、単価は「200円/㎡」です。自分の土地の面積にこの単価を掛けると、おおよその相場が出ます。

⚠️ 注意点

山林は住宅地に比べて圧倒的に取引件数が少ないです。同じ市区町村内で見つからない場合は、検索範囲を隣の市や県全体に広げて「似たような立地の相場」を推測する必要があります。

2. 「倍率地域」の倍率表から逆算して調べる

山林の多くは、道路ごとに価格が決められている「路線価」が設定されておらず、「倍率地域」に該当します。この方法では、国税庁が定める「相続税評価額」を算出し、そこから実勢価格を逆算します。

【必要なもの】

  • その山林の「固定資産税評価額」(毎年届く納税通知書の課税明細書、または役所で取れる固定資産評価証明書に記載されています)

【調べる手順】

  1. 国税庁のサイトにアクセス

国税庁の「路線価図・評価倍率表」サイトを開きます。

  1. 対象地域を選択

日本地図から該当の都道府県をクリックし、「評価倍率表」の中の「一般の土地等用」をクリックします。該当する市区町村を選びます。

  1. 「倍率」を確認する

町丁名が五十音順に並んでいるので、対象の住所を探します。

右のほうに「山林」という項目があるので、そこに書かれている数字(倍率)を見つけます。

  1. 相続税評価額を計算する
    • 計算式:固定資産税評価額 × 倍率 = 相続税評価額
    • 例:固定資産税評価額が50万円で、倍率が1.1なら、相続税評価額は55万円です。
  2. 実勢価格(市場価格)へ逆算する

国税庁が定める相続税評価額は、一般的に実勢価格(時価)の80%程度になるように設定されています。そのため、以下の式で市場価格の目安を割り出します。

  1. 計算式:相続税評価額 ÷ 0.8 = 実勢価格の目安
  2. 例:相続税評価額55万円 ÷ 0.8 = 約68万7,500円(実勢価格の目安)

⚠️ 注意点

この計算で出た金額は、あくまで「税務上の基準から逆算した理論上の価格」ですので目安に留めましょう。

実際の山林売買では「そこに道が通っているか」「傾斜は急すぎないか」「生えている木に価値があるか」によって価格が大きく変動します。