マイホーム探しをしていると、周辺相場より明らかに安い物件を見かけることがありませんか?
詳細を見ると「借地権付き建物」と書かれていることが多いはずです。
「価格が安いからお買い得!」と飛びつくのは少し待ってください。借地権付き建物は、一般的な不動産(所有権)とは全く異なるルールで動いています。仕組みを正しく理解していないと、将来的にトラブルに巻き込まれる可能性があります。
今回は、借地権付き建物を購入する際に知っておくべき「決定的な違い」と「注意点」をわかりやすく解説します。
1. 「土地は自分のものにならない」という大前提
最大の違いは、土地の所有権がないことです。あくまで「他人の土地を借りて、その上に自分の家を建てている」状態です。
よくある勘違いが、毎月支払う「地代(土地の賃料)」を住宅ローンのような感覚で捉えてしまうこと。
-
住宅ローン: 完済すれば自分の資産になる。
-
地代: いくら払い続けても、土地は永久に地主のもの。
つまり、毎月のランニングコストとして、「賃借料」が発生し続ける点を覚悟しなければなりません。
2. 「定期借地権」と「普通借地権」の致命的な違い
借地権には大きく分けて2つの種類があり、ここを混同すると大変なことになります。特に注意が必要なのが「定期借地権」です。
-
定期借地権(更新できない):
契約期間(一般定期借地権(戸建、マンションなど)50年以上)が来たら、必ず契約が終了します。
さらに恐ろしいのは、「建物を解体して、更地にして地主に返さなければならない」という点です。どんなに建物が立派でも取り壊しが確定しており、建物価値は期間満了に向けてゼロになります。
「ずっと住めると思っていたのに、退去を迫られた」とならないよう、契約書の種類は必ず専門家に確認してもらいましょう。
3. 売却時のハードルが高い(地主の承諾とハンコ代)
将来、家を手放したくなった時、借地権付き建物は簡単には売れません。
建物自体はあなたの所有物ですが、それが建っているのは他人の土地です。そのため、新しい買い手に借地権を引き継ぐ(名義を変える)には、必ず地主の承諾が必要になります。
-
承諾料(名義書換料): 地主に「売却を認めてもらう」ために支払うお金。
-
承諾が得られないリスク: 地主との関係が悪化していると、承諾を渋られるケースも。
このように、所有権の物件に比べて売却の自由度が低く、余計な費用(承諾料など)がかかることを想定しておく必要があります。
4. 【要注意】鑑定評価額は「低くなる」覚悟を
借地権付き建物は、土地の所有権がないため、資産価値は土地付き建物より低くなります。よって専門家(不動産鑑定士)が評価を行う際、この制約や流動性の低さ(売りにくさ)が計算されるため、低い評価額(担保価値)しかつかないことが一般的です。
まとめ:専門家への確認が必須
ちゃんと取れるリスクを把握してから借地権付き建物を選びましょう。
