投稿者「nikan」のアーカイブ

工場が多い地域の住宅

工場が建ち並ぶ地域でも、時折工場の取り壊しや撤退が行われ、その跡地に住宅が建設されることがあります。しかし、このような地域での住宅にはいくつかの注意点に留意する必要があります。

まず、騒音と匂いは工場からの影響が考えられます。工場は一般的に機械や設備を使用して生産活動を行い、その過程で騒音や匂いが発生することがあります。

したがって、工場の近くに住宅を建設する際には、周囲の環境や騒音・匂いのレベルを調査し、快適な生活を送ることができるかどうかを確認することが重要です。

さらに、ガスの有無も重要な要素です。工場地域では、都市ガスの供給が行き届いていない場合があります。

その他にも、工場跡地なら土壌汚染のリスクにも注意が必要です。工場が長期間存在していた地域では、土壌や地下水の汚染が懸念される場合があります。

最後に、工場地域は通常、交通アクセスや生活施設の利便性が良くない場合があります。これらも確認しておくことも重要です。

道路

建築基準法42条1項5号と建築基準法上道路ではないとされる道路2つに接する土地建物の評価が有りました。

建築基準法は建築物の設計や建築に関する法律です。道路に関連する規定も含まれており、道路と規定されるものの内、42条1項5号に記載されるものに該当する道路です。

大阪市では土地を建築物の敷地として利用するため、建築基準法令等で定める基準に適合する道路で、これを築造しようとする者が特定行政庁からその位置の指定を受けたもの、

いわゆる位置指定道路とされています。

主に開発し、建築する為の接道義務を満たすために作られる道路であり、また建築基準法に適合する道路ですので建築に際しては特に問題のない道路だと思います。

また大阪市では令和5年4月から、法第42条第1項第5号による位置指定道路に関する図面(昭和26年度から平成29年度まで指定したもの)を『マップナビおおさか』で見ることができます!

マップナビおおさかの道路選択→指定道路図→42条1項5号の色の道路をクリック→詳細情報のファイリングをクリックすると位置指定日、指定番号に道路平面図(幅員や道路断面図とか)がわかります。

もう一つの建築基準法の道路ではないものについては建築基準法の接道義務を満たさない道路であるため、仮にこの道路だけしか土地が接道していないと建築できない土地ですので十分注意してください。

最有効になってない?

建物は建築基準法で敷地面積に対して〇%までの面積の建物を建てることができます。

商業地系の地域なら300%、400%とか。市役所で確認できます。

収益用不動産なら容積率いっぱいまで建築されていればその分貸出スペースが増えます。

逆に容積率が少ない、建物面積が少ない場合それだけ収益がすくなくなり、最も有効な状態になってない不動産といえます。

昔は収益性を考慮しない用途で建てられた建物だった、環境が変わった、とか。

収益性が低いと不動産の価値に影響を及ぼす可能性があります。

建物大き過ぎると思ったら。

売却前の建物を鑑定する際に、どうも建物が大き過ぎる気がする。

建物は建築基準法で敷地面積に対して〇%までの面積の建物を建てることができます。

住宅系の地域なら200%とか。市役所で確認できます。

計算すると容積率超えてたので違法建築ではないか次に市役所で建築計画概要書を確認します。

建築計画概要書は建築物の所有者や設計者が建築行政機関に提出し、審査の結果、計画が適合していると認められると、建築許可が交付されます。

つまり建築計画時には適法が建物でした、ということ。しかし多いのが建築後、工事完了届をだしておらず、検査済証番号がない状態。大阪市は受付日にバツと書かれてます。

工事完了届は建築物の建設工事が完了した後に建築行政機関に提出される書類で、建築基準法や地方自治体の条例に基づいて、建築物の安全性や法令遵守が確認されることを目的としてます。

したがって、ちゃんと計画どおり建築されてるかも確認する必要があります。

分筆と間口

土地をこれから分筆するけど分筆後の鑑定評価はできるのか、図面も作ってる、と聞かれました。

できますけどどんな土地に分けるのか図面を見せてください、とお願いしました。

図面を見ると大きめの一般的な戸建住宅地ですが道路に面している間口を3つに分けるみたいで、各分筆後の土地の間口は当然狭くなり、袋地状で間口が2m未満に見える土地もあるようでした。

もちろん間口2m未満の土地は建物が建築できませんし、鑑定評価額も下がってしまいますよ、という話をさせていただき分筆図面は書き直すという形になりました。

仮に今の建物の間口を2m未満にしてしまうと既存不適格な建物になってしまいますし、とにかく間口は2m未満にしない、ということに注意してください。

地役権

登記事項証明書を調べていたら地役権が設定されている土地を見つけました。

地役権とは他人の土地を利用することができる権利で、登記事項証明書には乙区に記載されます。

一般的には通行するために設定することが多いと思いますが、

今回の地役権の内容は記載されている特約によると

所有者は工作物を設置することができないこと等が書かれてました。

こういう土地を購入する場合は利用に影響がありますので当事者と話し、削除できるかなどよく確認しましょう。

不動産投資増えてる?

最近は個人の方も不動産投資しているとききました。
売り物件もよく出ているのか土地勘のない土地でも転売のため購入している、とか。
なかには安いから、という理由だけで間口2m以下の建築不可のような土地でも購入している人もいるという。
そういうの転売できるんでしょうか?できたら購入前にでも一度見せてほしいですね。なにかアドバイスできるかも。

 

建物のみの鑑定評価


ある時建物のみを鑑定してほしい、という相談がありました。


通常、建物は土地の立地環境があっての建物ですから、土地と建物全部を評価しその内訳として建物の価格を算出します。


ですので実際は通常の土地と建物を評価する形と何ら変わらずなんですがなにせ「建物だけ」という言い回しから早く、安く、簡単に鑑定できるものと思って相談されることもありますが残念ながらそうではないのです。

賃料の参考に鑑定書を使う場合

今の家賃が安すぎる(高すぎる)から賃料鑑定してほしい、それで交渉するから、という相談を受けることがあります。
鑑定書では適正な賃料を出して提出するのですが、特に弁護士さんに多いのですが交渉するのにつかうから何倍にして、とか半額で、とか鑑定の賃料を指定されるときがあります。
申し訳ないのですがうちは適正な価格、賃料の鑑定書しか出しません。
まあ何倍の賃料を書かせておけば交渉に有利なのはわかりますが鑑定書はそういうものじゃないので。

違法建築

違法建築の不動産を相続した依頼者からの相談。

結局鑑定はしませんでしたが、売買時、土地を分割したため違法建築状態になった不動産を買ったのを相続したとのこと。

通常仲介業者が入るか、銀行ローンで買っていれば問題点が浮き彫りになったと思いますがこのケースでは個人間売買でなおかつ現金で購入したため違法状態が表に出ず売買が成立したのでしょう。

違法建築状態であるなら建替え時は当然適法状態の建物にする必要があり、またこのまま売買するにしても仲介業者を通さず、現金で買える買い手を見つけることは困難と思います。

鑑定したとしても評価は下がってしまうでしょう。

個人間売買はこういうリスクがあるので注意が必要です。

今回の話は売主がそもそも不動産関係者らしいので全部わかってて売りつけたんじゃないかと勝手に邪推してます。

不動産の情報の格差があったため買主は不利益を受けたので、個人間売買はできれば不動産に詳しい、信頼できる人に購入する不動産をみてもらっては、と思います。

不動産業者さんは仲介に入って仕事したいから話しづらいと思いますので。いなければ私にでも相談してください。